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MENU 人工妊娠中絶

人工妊娠中絶とは

人工妊娠中絶は、手術によって妊娠を人工的に中断することです。妊娠初期までの手術であれば比較的安全といわれていますが、女性の心と体に影響を及ぼす可能性はゼロではありません。まずは人工妊娠中絶がどのような手術なのか詳しく見ていきましょう。

母体保護法について

母体保護法には人工妊娠中絶に関する事項が定められており、母体の生命健康を保護することを目的としています。人工妊娠中絶はどのような場合でも認められるわけではなく、母体保護法に反する場合は手術ができません。

また、手術を行えるのは母体保護法指定医のみです。産婦人科であればどこでも人工妊娠中絶を受けられるわけではなく、母体保護法指定医がいるクリニックでなければ手術は受けられません。

手術の適応条件

①妊娠や分娩が母体の健康を著しく害するおそれのある場合または経済的な理由がある場合
②暴行や脅迫によって性交の拒絶や抵抗ができず妊娠してしまった場合

母体保護法では上記2つのケースにおいて人工妊娠中絶が認められています。

手術を受けられる時期

人工妊娠中絶は妊娠22週未満まで受けることが可能ですが、22週を過ぎた場合どのような理由があっても手術は認められていません。望まない妊娠をした場合にはすぐに病院を受診し、できるだけ早く医師に相談しましょう。

妊娠週の数え方

妊娠〇週というのは、最後の生理が始まった日を基準にして数えます。

妊娠00日:最後の生理開始日
妊娠4週:次の生理予定日頃
妊娠5週:生理予定日から1週間後(妊娠検査薬で反応が現れる頃)

最後の生理開始日は妊娠00日となります。人工妊娠中絶は妊娠22週未満(216日)まで可能です。ただし、人工妊娠中絶は時期によって手術方法が異なり、妊娠初期(11週)の手術のほうが母体への負担が少ないといわれています。そのため、22週まで中絶ができると判断を先延ばしにせず、望まない妊娠をしてしまった場合は早めに病院を受診し医師に相談しましょう。

人工妊娠中絶の手術方法

人工妊娠中絶は時期によって手術方法が異なります。早ければ早いほど母体への負担は軽減できるため、人工妊娠中絶を考えたら早めに病院を受診してください。

妊娠初期(妊娠11週まで)

妊娠11週までは子宮に器具を挿入し、胎児とその付属物を掻き出したり吸引したりすることで中絶を行います。施術中は全身麻酔を行うため痛みは感じません。

そうは法と吸引法について

妊娠11週までの手術方法は、子宮に挿入する器具によって2種類に分けられます。

①そうは法:

膣から子宮に胎盤鉗子を挿入し、胎児と付属物を掻き出します。手術前には子宮の出口を広げる処置が必要です。これまで一般的に行われてきましたが、医師の技術力に左右されるため現在は主流ではありません。

②吸引法:

現在主流になっているのが吸引法です。膣から子宮内に吸引器を入れ、子宮内容物を吸い出します。手術前の処置は基本的に必要ありません。

妊娠中期(妊娠12週~22週未満)

妊娠中期になると、分娩によって中絶を行います。この時期は胎児や胎盤がなかなか出にくいため、1週間ほど時間がかかるケースもあります。妊娠中期の中絶手術は母体への負担が大きいため、中絶を検討している方はできるだけ初期の段階で決断するようにしましょう。

また、妊娠中期の中絶は役所へ死産届を提出したり、火葬や納骨の手続きが必要になったりと、精神的な負担も大きくなります。さらに、入院期間も長くなり費用も高額になるため、金銭的な負担も妊娠初期の中絶とは比べられないくらい大きいです。

どうしても手術が必要になった場合は、できるだけ早い週数での決断が必要になります。

中絶費用の目安について

人工妊娠中絶は手術方法によって費用が異なります。

・初期(妊娠11週まで):1020万円
・中期(妊娠12週~22週未満):3050万円

中絶費用は平均すると上記のようになります。中期になると身体への負担が大きくなるだけでなく、金銭的な負担も大きくなってしまうのです。

経口中絶薬「メフィーゴ®パック」とは

これまでの人工妊娠中絶は手術が必要でした。しかし、20234月に経口中絶薬が承認されたことで、飲み薬による中絶が可能になったのです。入院が必要になるため入院可能な病院でしか使用できず、薬局やドラッグストアなどの市販では購入できませんが、子宮を傷つけることがなく精神的にも負担が少ない中絶方法と考えられています。また、WHO(世界保健機関)は最も安全な人工妊娠中絶方法として飲む中絶薬を推奨しています。

経口中絶薬の仕組み

経口中絶薬では2種類の薬を順番に服用していきます。

①ミフェプリストン:妊娠を継続する女性ホルモン「プロゲステロン」の働きを抑え、妊娠が進行するのを抑制します。
②ミソプロストール:子宮の収縮を促して子宮の内容物を体外に排出します。

これらの薬を服用することで妊娠が継続できない状態になります。

妊娠63日(妊娠90日)以下まで適応

経口中絶薬は妊娠90日までが対象となり、それ以降は外科的な方法を検討する必要があります。しかし、海外では妊娠22週まで使用可能となっているため、薬の効果自体は妊娠90日以降も期待できるでしょう。日本ではより安全性が高く母体への負担が少ない妊娠90日までと設定されています。

服用後に起こる症状

経口中絶薬の服用後に起こる主な症状は下記の通りです。

<子宮出血>
2錠目のミソプロストールを服用した後、4時間以内に子宮出血が起こります。胎嚢が排出される前後で出血量は多くなり、胎嚢排出後も出血が続くことがあります。ごく稀にですが、重度の子宮出血が起こることもあります。

<下腹部痛>
経口中絶薬服用後に生理痛のような痛みが起こり、胎嚢排出前から痛みはより強くなっていきます。鎮痛剤を使用しても強い痛みがなくならない場合は異所性妊娠(子宮外妊娠)の可能性があり、その場合は別の処置が必要です。

<その他の副作用>
・感染症(子宮内膜症など)
・吐き気
・嘔吐
・頭痛
・疲労感

服用に関する注意点

上記に当てはまる方は事前に医師にお知らせください。

薬の投与方法

①ミフェプリストンを服用
3648時間後にミソプロストールを服用

人工妊娠中絶を考えたらするべきこと

望まない妊娠をしてしまった場合、どうすればよいかわからなくなってしまう方や混乱してしまう方は大変多いです。しかし、中絶手術を受けられる期間には限りがあり、できるだけ早い決断が必要になります。

中絶を考えたら、まずはどうすればいいのか。中絶を検討した方に考えていただきたい5つのことをお伝えいたします。

①まずは病院を受診

生理予定日から1週間後には妊娠検査薬を使用できます。妊娠検査薬で陽性が出たら早めに病院を受診しましょう。出産するか中絶をするか迷っていても、まずは妊娠の週数や妊娠に異常がないか確認することが重要です。特に生理不順の方は思った以上に週数が進んでおり、中絶ができる期間のリミットが迫っているかもしれません。

中絶手術は妊娠21週まで可能ですが、妊娠11週までと妊娠12週からは手術方法が異なります。心と身体の負担が少ないのは妊娠11週までの手術方法のため、妊娠がわかったらすぐに病院を受診し、今の状態を確認した上で出産または中絶を検討しましょう。

中絶に関して不安なことがある場合は医師に相談してみるのもおすすめです。

②パートナーや親と相談

結婚している方の中絶手術にはご自身とパートナーの2人の同意が必要と母体保護法で定められています。思わぬ妊娠で驚き悩んでいるかと思いますが、パートナーとしっかり話し合うことが大切です。いつまでに決断する必要があるのかは診察時にお伝えできるため、まずは病院を受診しましょう。

また、未成年(18歳未満)で妊娠した場合は保護者に相談する必要があります。言いにくいかもしれませんが、未成年者の中絶手術には保護者のサインが必要です。

伝えるのが遅くなると手術を受けられる時期を過ぎてしまい、中絶という選択ができなくなる可能性があります。伝えづらくても、早めに相談することが大切です。

③学校・仕事・旅行などスケジュールの調整

中絶手術の当日は学校や仕事に行けなくなります。また、手術後1週間目に診察を受ける必要があるため、スケジュールを調整するようにしましょう。また、手術後はあまり無理をせず、心と身体を休めるためにもゆったりと過ごしてください。

④必要書類の準備

・同意書
・身元確認ができる書類(免許証や保険証など)

人工妊娠中絶手術にはいくつかの必要書類があります。
まず、手術の同意書が必要ですが、結婚(事実婚含む)している方はパートナーのサインも必要です。ただし、結婚していない場合、別居や調停離婚中などで婚姻関係が破綻している場合、DVなど性暴力被害にあっている場合などはパートナーの同意は必要ありません。

詳しくは病院を受診した際に医師にご確認ください。

⑤未成年の場合は親権者の同意書も必要

中絶を希望される方が未成年の場合は、保護者・親権者の同意も必要になります。必ず親権者に相談し、同意書を書いてもらいましょう。

人工妊娠中絶の手術後について

人工妊娠中絶は手術を受けた後に気を付けるポイントがいくつかあります。事前に理解しておくようにしましょう。

手術後のケア

人工妊娠中絶は女性の心と身体に大きな負担をかけてしまいます。そのため、手術後はゆっくりと休み心と身体のケアを行いましょう。特に気をつけたいポイントについてお伝えします。

<感染症>
手術後は体力を消耗し子宮も傷ついた状態のため、日常生活では安静を心がけてください。また、清潔な状態を保つことも大切です。手術後1週間ほどは湯船での入浴を避けシャワーのみにしましょう。激しい運動や性交渉も次回の検診日に医師の許可を得てからにしてください。

<痛み>
個人差があるものの、手術後は生理痛のような痛みが生じる場合があります。子宮が収縮することで起こる痛みのため、鎮痛剤を服用することで治るケースがほとんどです。ただし、痛みが強い場合や発熱を伴う場合はすぐに手術を受けた病院までご相談ください。

<出血>
手術後の出血は個人差が大きく、ほとんど出血のない方、数日後に急に出血する方、手術後すぐに出血がある方、血の塊が出る方などさまざまです。少量の出血が12週間ほど続くのは心配ありませんが、3日以上出血量が多い状態が続くようでしたら手術を受けた病院にご相談ください。

手術後の生理

中絶手術後は1ヶ月ほどで生理が来ることが多いですが、精神的なストレスやホルモンバランスの乱れで生理が早まったり遅れたりすることがあります。

手術後は排卵のタイミングがわかりにくいため、手術後すぐの性交渉で妊娠する可能性もあり注意が必要です。手術後1ヶ月経っても生理が来ない場合は病院を受診しましょう。

手術後の性交渉

人工妊娠中絶は手術後数日で診察が必要になりますが、特に問題がなければ性行為が可能になります。具体的な時期については診察時に医師にご相談ください。

手術後の避妊

中絶手術後にコンドーム以外の避妊方法を検討される方には、低用量ピルやミレーナなどについてお伝えさせていただきます。女性主体の避妊方法となり、生理痛やPMS(月経前症候群)の軽減にも働きかけるため、気になる方はお気軽にお申し出ください。

手術後の仕事や学校

中絶手術後はデスクワークなど激しくお身体を動かさないお仕事であれば、手術翌日からしていただけます。しかし、体調が悪い(出血量が多い・発熱しているなど)場合は無理をせず、数日間はお休みいただくと安心です。立ち仕事、力仕事をされている方は数日間休むようにしましょう。

手術後の妊娠(不妊症の可能性)

一度中絶すると不妊になるのではと心配される方は多いですが、中絶手術によって不妊になることはほとんどありません。しかし、妊娠しやすいかどうかはお一人おひとり異なり、年齢が上がるほど妊娠できる確率は低くなっていきます。中絶手術を受けるかどうかは、後悔のないよう慎重に判断してください。

人工妊娠中絶の施術について

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